いよいよ寒さも深まり、『マラソンシーズン』となりました。
コロナの影響で“おうち時間”が増えていますが、こんな時だからこそ体を動かして、心身を整えておきたいところです。
今回は手軽にはじめられる『ランニング』について、“マインドを整える”という視点で書かれた本『 心を整えるランニング 』をご紹介します。
・ストレスフルな生活なので、心身ともに整えたい。
・運動不足なので、ゆるくランニングをはじめたい。
・ランニングはじめたけど、なかなか続かない。
・運動しているけど飽きてきた。新しい方法で運動したい。
『心を整えるランニング Running with Mindfulness』
今回ご紹介する本『心を整えるランニングRunning with Mindfulness』はロンドン在住の心理療法士:ウィリアム・プーレンさんによって書かれた本です。
本の内容はPart1とPart2に分かれています。1は「マインドフル・ランニング入門編」、2は「落ち込み・うつ」「不安」「人間関係」など、目的別のマインドフル・ランニングについて書かれています。
『マインドフル・ランニング』とは?
マインドフル・ランニングとは
“今ここ”に意識を向けながら走ることで、
ストレスや不安から自由になる新しい走り方。
心を解放する、自信を深める、人間関係を改善するなどの効果が期待できる。
長時間、静止した姿勢を保つ必要がある一般的なマインドフルネスの瞑想が難しい人でも、手軽に取り組み、効果が得やすいメリットがある。(『マインドフル・ランニング』より抜粋)
普通のランニングと違い、タイムや距離などの具体的な目標は設定しません。今体験している瞬間を楽しみ、心を空にして「今この瞬間を味わい尽くす」ことだけに意識を向けます。
マインドフル・ランニングの本質は、目的地にたどり着くことではなく、旅そのものにあります。
著者の経験がもとになってうまれたセラピー
このアイデアは、著者がロンドンのハイドパークで思いつきました。
セラピーの現場では、マインドフル・ランニングを『DRT(Dynamic Running Therapy』と呼んでいるそうです。
彼自身が浮き沈みの多い人生を経験し、そんな自分を立て直すためにランニングをはじめました。
最初は400mしか走れず、それが次第に3km走れるようになりました。
体力がついてくるのと同時に、前向きな気持ちでいる時間が長くなり、自然に心が開かれていったそうです。
彼は本の中でこのように書いています。
それは心の解放であり、癒しだった。
同時に、自身がついていくのも感じた。
「私は自分という船の船長であり、良い方向へと舵を切っているのだ」という確かな手応えがあった。
その1年後、セラピストになるための勉強をスタート。6年という年月をかけてセラピストになります。
こういった努力ができたのも、きっとこのランニングのおかげですよね。
『マインドフル・ランニング』の3つのステップ
本の中で書かれている3つのステップを簡単にご紹介します。
- グラウンディング
ボディスキャン、環境スキャン、感情スキャン、プライミング(自分への質問)を通して、大地とのつながりを感じ、地にしっかりと根を張るイメージを持つ。 - マインドフル・ランニング
自分で選んだテーマや目標を心に思い浮かべながら走りはじめる。大切なのは、浮かんできた感情に流されることなく“自分自身と共にあること”。心が感じることを、なすがままにしておく。 - ライティング
その日のランニングを振り返って、書き出す。その日の気持ちや考えたことを記録することで、心の重荷を下ろすことができる。
身体だけでなく感情にも意識を向けることは、簡単ではありませんが、やっていくうちに色んな発見がありそう。
各ステップの詳細は本に載っているので、是非読んでみてください。
『マインドフル・ランニング』のメリット
この本の中でメリットはこのように書かれています。
「心に静けさをもたらす」
・身体や自然に意識を集中させることで、「疲れた」「もうダメだ」といった心の声をしずめていく。
「自分を知り、心を解放する」
・ランニング中の経験はすべて、人生の浮き沈みに対処する力に変わる。
・マインドフル・ランニングは頭に浮かんでくるネガティブな思考を客観的に観察して、やり過ごす訓練でもある。
・怪我が減る(頑張る時と、無理せず流す時の見極めができる)
本の中には1〜2分からはじめられる「シンプルなマインドフル・ランニング」の方法も載っています。これなら、コツコツ続けられそうですね。
偉人たちの言葉も豊富に掲載
この本の個人的なお気に入りポイントは、本の中に偉人たちの言葉が多数掲載されていることです。冒険家、チベット高僧、老子、キング牧師など、、、
わたしは格言が好きなので、その言葉からインスパイアされます。
それを読んでいるだけでも、前向きな気分になれますね。
最後にまとめ・感想
わたし自身も、身体を動かすことで「落ち込み」や「鬱々とした状態」から解放された経験があります。
運動を通してマインドフルに身体と向き合うことは、ある種の癒しで、それをわかりやすく言語化してくれた本でした。
身体と心はつながっている。身体も心も両方大事。
この本を通して、さらに自分の身体や心に興味を持ちました。
日常的に運動する人も、そうでない人も、ぜひ『マインドフル・ランニング』を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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